歌、唄(うた)とは

歌、唄(うた)とは、音楽の一形態。リズムをつけた歌詞を連続発声する娯楽・芸術である。通常は肉声によって行い、その行為を歌唱、行為者を歌手という。近世邦楽には歌の他、肉声による「語り」というジャンルがあり、義太夫節、清元節などの浄瑠璃各派がそれに属するが、江戸時代における音楽の飛躍的な発展と共に、次第に両者の要素が入り交じり、区別を付けることが難しくなった。なお近世邦楽では、尺八楽や胡弓楽など一部を除き、圧倒的多数のジャンルが「うた」の音楽である。ただし地歌などの三味線音楽には器楽的発展の著しいものもあり、ジャンル名が「歌」でも、必ずしもそればかりではないので注意が必要である。

歌(うた)とは、詩の一形式。和歌。短歌、長歌、連歌、狂歌など。

西洋音楽における歌詞

詞と曲の関係

歌詞が先に作られ、後から旋律がつけられる場合(詞先)と、旋律が先に作られて、後から歌詞があとから作られる場合(曲先)、あるいはその二つが複合した作られ方がある。

なお、現在のJ-POP(日本の歌謡曲)においては、曲先(作曲された曲に詞を当てはめる)で作られる事が多い。これは日本のJ-POP業界が世界的に非常にまれな分業制であるためである(欧米のポピュラー音楽において、作曲専門で仕事をする人間はいるが、日本のような「作詞家」専門で生活できるほどの年収がある人間は稀であり、ほとんど存在しない。これはビルボードチャートなどの9割以上の音楽が、歌唱者または作曲者が歌詞を付けていることから明白である)。

旋律は詞よりも短く書かれる事があり、この場合、旋律は繰り返して演奏される事になる。最初に歌われる歌詞を1番、2回目に繰り返して演奏される時の歌詞を2番、次を3番、のように呼ぶのが一般的である。この「番」は「節」ともいい、複数の節がある(2番、3番がある)事を「有節」であるという。

楽譜における歌詞

楽譜にあっては、詞は音符の下、時には上に添えて書かれる。

歌詞の翻訳

歌が、その歌詞の言語を知らない人の間で歌われる場合、歌詞を翻訳する事がある。旋律になるべく変更を加えずに翻訳するためには、翻訳前と翻訳後の音節数やアクセントをなるべく揃える事が求められるため、散文の翻訳のようには言葉の意味を保持できない場合がある。

歌詞を伴わない歌

歌詞を伴わない歌をヴォカリーズ(母音唱)と呼ぶ。